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文豪の書簡集は、受け手の友人が大切に保存したのか、大体その文豪の書いたものだけで構成されていますよね。
「文豪の」書簡集だから当然と言えばそうですが。
片側だけでも、その時起きていたことやその推移がわかるのが楽しいものです。

この「書簡体小説」でも同じような感覚が味わえます。

各章につき特定の一人(再登場あり)に宛てた手紙を集めて構成されていますが、
「収録」する手紙を調整することで、話が少しずつ進むようになっています。

通読したら、時系列順に読むことをお勧めします。

最後の手紙は泣けますよ!
森見作品にまた一つ、傑作が加わりました。

守田と少年の師弟関係もいいです。

◆◇◆
某書店では、「恋文の技術」の平積みの隣に「欲情の作法」(渡辺淳一)が置いてありました。
や め れ
何かのインタビューだか対談だかで、渡辺センセイは最近の「草食系男子」の風潮に苦言を呈していたような記憶があります。
きっとセンセイが恋文の技術を読んだら「フンッ」って言うよ。
この調子では実用書のセクションに置いた書店もきっと…いや、流石にないか。
「も」と「わ」だから、というのもありますけどね。
因みに、同じ書店では、大宰特集に「【新釈】走れメロス 他四篇」を置いていました…

◆◇◆

以下、ネタバレ 母が、
モリミーは自分が女性に人気なのが信じられない、多分これは夢だ みたいなことを言って恥ずかしがっているのに、
作中で森見登美彦先生が女性にモテモテな様子を描いているのはいいのか
と言っていましたが、それはともかく、
インタビューを読むと、実際、モリミーは混乱したそうです。
自身の分身とも言える(やや言い過ぎ)守田が作中で森見登美彦先生に送る手紙をモリミーの文体で書き、
守田に森見登美彦先生の影武者を気取らせ、あまつさえ(勝手に)代筆までさせてしまうのだから、
そりゃ混乱しますわね。

あの代筆の回は、
森見登美彦先生からの手紙で始まっていなければ、あんなに綺麗に騙されなかったかもしれません。
ええ。素直なので(!?)
「あぁ、こういう行き違いって素敵だなぁ」
と思いましたとも!

◆◇◆

思うに、モリミーのこのテの作品に出てくる、本上まなみ風にいうと「へもい」人たちって、
のび太なんじゃないかしら。

のび太は、嫌いな人はとても嫌っているそうですが、多くの人が、どこかしら自分ん投影して共感してしまうキャラクターです。
流石に真正のび太的な人はそれほどいないはずなのに。
みんな、「馬鹿だなぁ」と思いつつ、どこか自分に通ずると思ってしまう…
ちょっとモリミ作品の登場人物に通じませんかね。
まあ、モリミーの「のび太」は京大生ですが。

ちょっとのび太であらすじやってみよう。

能登の実験所に飛ばされた京大院生ののび太は、しずかちゃんを手紙一本で籠絡するため、親友ののび太、小学生ののび太、女ジャイアン、作家になったのび太らを相手に、文通武者修行を開始する。ところが肝心の恋文はちっとも上達せず…「ドラえもーん(泣)」 「これはのび太くんが自分の力で乗り越えなければならない壁なんだ」…のび太はしずかちゃんに恋文を出すことができるのか!?


ハイ、本当はドラえもんにあたる人は出てきません。
強いて言うなら作家になったのび太ですが、こんないいことは言ってくれません。
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恋文の技術 森見登美彦

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